マエケンで負けた まさかの交流戦最下位
2014年06月05日 12:48<日本ハム6-2広島>◇4日◇札幌ドーム
どうしたカープ!? 広島は先発前田健太投手(26)が打ち込まれ、4勝8敗となった交流戦で最下位に転落した。絶対的エースは味方の拙守にも苦しみ、今季最短タイの5回を今季最多5失点で4敗目。チームは12年途中から日本ハムに7連敗となり、交流戦敵地で1勝7敗と苦しんでいる。
絶対的エースだと自覚する。だから、前田は薄暗い球場裏通路で自らを責めた。「もうちょっと(失点を)少なく収められたところはあった。(ミスの後に)そこを自分がしっかり抑えれば、もっと違う展開になっていた」。言葉の節々にプライドがにじんでいた。
序盤は最速160キロを記録した日本ハム大谷に負けじと、最速151キロの直球を中心に投手戦を演じた。しかし1-0で迎えた5回裏、味方守備陣にほころびが出た。
先頭の7番大谷が遊撃後方に打ち上げた飛球を、遊撃木村が追いきれず二塁打とされる。1死三塁となり、9番中島の左前同点打から自身初となる5者連続適時打を浴びた。その途中、左翼エルドレッドが後方のライナーに対し、目測を誤るミスもあった。
この回打者一巡を許して5失点。ブルージェイズにドジャース、レッドソックス、レンジャーズと4球団のメジャースカウト陣が熱視線を送る中、まさかの乱調だった。5回5失点。エースとしての責任を果たせなかったが、もちろん敗戦はチーム全体の問題だ。
就任5年目の野村監督は冷静に弱点を分析した。「5年もこのチームを見ていると、逆境に弱いところがある。粘りというか、逆境に強くならないと。クリーンアップも同じことをやっている」。打線も拙攻が続く交流戦の流れを止められず、4点を追う6回無死一、二塁で3番丸から3者連続凡退。投打ともに歯車がかみ合わない状況だ。
12年途中から日本ハムに7連敗。鬼門の交流戦で4勝8敗となり、最下位に転落した。指揮官は「(広島に)帰ってゲームが続く。これまでと逆の野球をできるようにしたい」と締めくくった。明日6日からは本拠地マツダスタジアムで難敵ソフトバンク、オリックスと4連戦。息を吹き返せるか、否か。重要な分岐点に立つ。【佐井陽介】
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