広島堂林あるぞ開幕ライト
2014年03月18日 13:05<オープン戦:ロッテ12-3広島>◇16日◇QVCマリン
堂林、開幕右翼あるぞ! 広島堂林翔太内野手(22)が「5番右翼」で先発出場した。オープン戦では初の右翼手としてのスタメンだったが、危なげない外野守備を見せるとともに2打数1安打1四球の働きで、オープン戦首位打者(打率4割5分)にわずか1日で復帰した。上位進出を狙う今季、左腕対策で右打者を並べるための布陣が完成した。
風の吹くQVCマリンだったが堂林に動揺はなかった。オープン戦初の右翼スタメン。だが4、5回に見せた犠飛をキャッチしてからの送球、さらに外野の間を抜けるゴロの追い方などプレーに不安はなかった。この日で昨季までの三塁に加え、右翼も守れることをハッキリ証明した。
「風があるのは難しいなとあらためて感じました。でも外野の方が打撃に集中できるところはあると思います。もちろん出場機会が増えるのはいいことですから」
引き揚げる堂林の表情には手応えが表れていた。
現在、右翼の定位置を狙うのは松山、岩本と1発のある左打者だ。右の広瀬は故障で開幕に間に合わない状況。そこに堂林が加わった。狙いはズバリ左投手対策。28日開幕戦、中日は左腕・大野の可能性がある。堂林を右翼に使って右を並べるなら、三塁はいぶし銀の小窪も起用でき、スタートダッシュのためのプランとなる。
緒方野手総合コーチは「開幕右翼、あるんじゃない。バットの調子もいいしね。打撃に集中できるという利点もある。キャンプから見ていても無難にやれているし、問題ないと思う。(阪神)今成がサードやるんだから堂林の右翼があってもいいでしょ」と、上位争いが予想されるライバル阪神のコンバート策まで引き合いに出して、うれしそうにコメントした。
堂林は打撃も絶好調だ。6回には左翼へ痛烈な二塁打を放った。4回には四球を選び、打率4割5分。前日陥落したオープン戦首位打者にわずか1日で復帰した。
「それはボクにとっては雑音なんですけど(笑い)。とにかく自分のバッティングができるように意識しているだけです」。面構えも男っぽくなってきたコイのプリンス、今季は内野で、外野で暴れそうだ。【編集委員・高原寿夫】
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