広島大瀬良7安打3失点 最悪2軍も
2014年07月09日 13:36<阪神3-1広島>◇8日◇甲子園
黄金ルーキーが壁にぶち当たっている。広島ドラフト1位大瀬良大地投手(23)は阪神戦に先発し、打球が右手親指と人さし指付近に当たった影響もあり、3回2/3を7安打3失点で4敗目を喫した。5試合連続でクオリティー・スタート(QS=6回以上、自責点3以内)を達成できず、最悪の場合、2軍降格する可能性も出てきた。
大瀬良は珍しく肩を落とし、ジッと地面を見つめ続けた。1点ビハインドの4回、先頭8番梅野への147キロ直球が真ん中高めに浮いた。「投げてはいけない球でした」。弾丸ライナーで左中間席まで運ばれ、悔しさを隠しきれなかった。
同学年の梅野とは、九州共立大エースと福岡大の主砲という立場で何度も対戦し、苦戦を強いられてきた。プロ入り後は1軍で3打席3三振と抑え込んでいたが、手痛い1発でお返しされた。なおも1死一塁で2番大和の打球をさばいた際、打球が右手親指と人さし指付近に当たり、そのまま降板。3回2/3を7安打3失点で4敗目。「変化球でストライクを取れなかった。全然ダメ」と猛省した。
5試合連続でQSをクリアできず、2戦2勝だった虎にも敗れた。2回は9番岩田に先制の中前適時打を許し、同点に追いついた直後の3回は2死から2安打1四球で2点目を献上。不幸中の幸いで負傷した患部は大事に至らなかったが、内容の悪さが気がかりだ。
野村監督は「時間をかけての修正が必要かもしれない」と切り出し「コーチと話して(問題を)解消できなければ、そういう措置(2軍調整)もあるけど、1年間ローテを守ってほしいという気持ちもある。でも、そうも言っていられないしね」と説明。今後の状態を見極め、最悪の場合は2軍降格を決断する可能性も示唆した。
打線では4番エルドレッドが2点を追う8回2死二塁、ハーフスイングを止めようとした際に左手中指を負傷。空振り三振を喫し、8回裏の守備から交代した。野村監督は「本人は大丈夫だと言っているけど、あまり痛がる選手じゃないからね」と心配顔。快進撃を支えてきた役者たちに不安要素が重なり、首位巨人とは今季最大タイの4・5ゲーム差。今は我慢の時だ。【佐井陽介】
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