鯉の球宴大瀬良ら７人ファン投票出場濃厚

　球宴ジャックで巻き返すぞ。「マツダオールスターゲーム２０１４」（７月１８、１９日）のファン投票の第１回中間発表が９日、行われ、広島の６選手がトップ、７選手が選出圏内につけた。ドラフト１位の大瀬良大地投手（２２）が先発部門で１位となり、両リーグを通じて新人でただ１人、トップ。広島の新人がファン投票で球宴出場を果たせば球団史上初になる。

　カープ人気は止まらない。広島から、６人の選手が各部門１位に名を連ねた。大瀬良、一岡、キラ、菊池、堂林に丸。一岡はリーグトップの６万２６３９票を集めた。外野部門の２位エルドレッドも選出圏内。開幕から首位戦線を猛進した勢いが、球宴ジャックを予感させる投票率につながった。

　球団の過去最多出場は、大竹、石原、東出、栗原、赤松の５人が選ばれた０９年。７月１８日西武ドーム、１９日甲子園と他球団の本拠地で行われる夢舞台も、主役はカープになりそうだ。

　「本当ですか！？　ぼくでいいんですか！？」と驚いたのは大瀬良だ。自軍の前田、巨人菅野、阪神能見ら各球団のエース級を押しのけ、先発部門で堂々の１位に立った。新人の１位はセ、パ通じてただ１人。昨年までの大瀬良にとって球宴は「テレビで見る世界でした。僕自身、だれかに投票したこともありませんし」と、遠い夢の世界だった。それが今年は、セでは９９年の巨人上原、二岡以来、広島史上では初となる新人のファン投票による出場を狙える位置につけた。

　５月２４日オリックス戦は４回８失点、今月７日ソフトバンク戦は２回途中１０失点と大量失点する試合が続いた。野球ファンからの熱い期待を「大瀬良を選んで良かったと思っていただけるような成績を残せるように頑張りたい」と、復活への励みにする。

　ルーキーを２位で追うエース前田も、負けてはいられない。一昨年は第１回中間４位、昨年は同２位から最終１位に入った実績を持つだけに「まゆゆばりにまくれるよう、頑張ります」と宣言。ＡＫＢ４８選抜総選挙で速報１位の指原莉乃を逆転し１位になった渡辺麻友に自身をなぞらえる。激しい"バトル"は、交流戦で失速気味のチーム立て直しにつながるはずだ。【堀まどか】